インプラントの寿命
「インプラントってどれくらい持ちますか?」
こんな質問を受けることがあります。
費用対効果を考えたとき、快適な生活がどれくらい続くかは当然、気になることでしょう。
しかし、この答えは非常に難しいです。
あの400万円の新車アメ車はいつまでオシャレに乗れますか?
その40万円の50型プラズマテレビはどれくらいで時代遅れになるでしょう?
もし、30万円で近視矯正手術を受けたら、いつまで老眼が出ないでしょうか?
この10万円の高スペックノートパソコン、サクサク動くのはいつまでですか?
このような質問に答えはありません。
寿命が1、2年ということでは困りますが、10年以上先はわからないでしょう。
インプラントも同じです。
体の一部となって、毎食使われ、湿気100%、十億個の細菌が存在する過酷な環境に身をおく人工物です。
どんなものを食べ、どんな清掃をして、どんなメインテナンスをするかで、寿命が大きく変わってくることは明白です。
ただ、そのような条件を考慮した上でも、現在のインプラントの10年成功率は95%です。
詳しくはインプラントの安全性をご参照ください。
インプラントは精密機械とは違い、チタン単身なので、単純経年劣化はありません。
そう考えると、当然、寿命15年、20年も充分期待ができます。
そして、もし、20年後にインプラントが駄目になってしまったら、何も恐れることはありません。
考え方は車やテレビと同じです。
その時点でインプラントが必要と考えたなら、新しいインプラントをすればいいのです。
1度インプラントが外れたところにもう1度インプラントを行うことに何の問題もありません。
他の業界同様、インプラントも日々進化しています。
より長持ちするよう、より治療期間が短くなるよう、より安価でできるよう、世界中で様々な研究が行われています。
それでも、「一生持ちます。」と明言できる日は来ないでしょう。
なにせ、人の口の中にずっとあるものですから・・・
自分のインプラントがどれだけ持つか心配するよりも、しっかり定期検診、メインテナンスを行って、積極的にインプラントを長持ちさせた方がインプラントと幸せに付き合えると考えています。
